2倍速で読めて、忘れない速読日本史

私が速読監修を務めた「日本史」本です。

具体的には序章「日本史を学ぶための速読基礎知識」として、KTK(高速大量回転)法を中心に、速読、そして記憶術のエッセンスをギュギュっとまとめて解説しています。

なお、本書の内容自体は東進ハイスクール講師である金谷俊一郎先生が書かれています。私は初めて金谷先生の本を読ませてもらいましたが、非常に論理的で読みやすく、まさに「速読向き」だと思いました。

そして、本書が『速読日本史』たるゆえんが、その特殊なレイアウト・「読書アシスト」です。印刷業界の雄・大日本印刷とBIPROGY(旧・日本ユニシス)が開発した、科学的に速読効果が実証されている「速読レイアウト」です。ぜひ、実際に本書を手に取って読んで確かめてもらいたいのですが、ほんとに目の動きが楽で速く読めるのが実感できます。

訓練不要で速読できる本書で、まずは楽な目の動きを実感してもらうことで、おそらく、「読書アシスト」以外の通常のレイアウトの本でも、速読しやすくなると思います。同時に、日本史を楽しんで学びながら、私の「日本史を学ぶための速読基礎知識」を繰り返し読み、速読の基本を習得してもらうことで、速読(KTK)が実践できるようになるでしょう。

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著者: 金谷俊一郎          監修:宇都出雅巳
出版社: ワニブックス
発売日: 2022/5/10

目次

序章 日本史を学ぶための速読基礎知識

1- 本当に使える速読とは?①           必要なのは「右脳」より「ストック(記憶)」の力
2- 本当に使える速読とは?②           KTK(高速大量回転)法
3- すぐに使える速読技術とは?①           いちいち音にしない「ブロック読み」
4- すぐに使える速読技術とは?②           今すぐわかろうとしない「ざっくり読み」
5- 本当に使える記憶術とは?「理解すること」は最高の記憶術
6- すぐに使える記憶術とは? 今すぐざっくり思い出そう           序章まとめ

1章 弥生・古墳時代(紀元前1世紀~紀元後6世紀頃)

2章 飛鳥時代(592年~710年)

3章 奈良時代(710年~794年)

4章 平安時代(794年~1185年)

5章 鎌倉時代(1185年~1333年)

6章 室町時代(1336年~1573年)

7章 安土・桃山時代(1560年~1598年)

8章 江戸時代(1603年~1868年)

9章 明治時代(1868年~1912年)

10章 大正時代(1912年~1926年)

11章 昭和時代(1926年~1989年)

12章 平成時代(1989年~2019年)

はじめに

「日本史をマスターしたいけど、本が分厚くて読みきれない」

「どの時代の出来事だったか、読んでもすぐに忘れてしまう」

「年号がなかなか頭に入ってこない」

皆さんは日本史を学ぶうえで、こんな悩みをお持ちではないでしょうか。これを解決するのが、ズバリ「速読」です。

本書には訓練不要ですぐに使える、しかも理解・記憶も伴う「本当に使える」速読法=KTK(高速大量回転)法の解説が組み込まれています。速読で日本史を効率的に学びながら、かつ速読を身に付けることができるという、一石二鳥の本なのです。

KTK法では、速読を次のように捉えます。

速読 = 速読技術 × ストック(記憶)

速読技術には二つあり、一つは「音にしないで読む」、もう一つは「今すぐわかろうとしないで読む」、です。

たとえば、レストランに行くと、メニューを見ますよね。「ハンバーグ定食」「カキフライ定食」などの文字を一文字ずつ音にしながら読まないでしょう。これが「音にしないで読む」です。

しかし、われわれは本を読むとき、とりわけ勉強で本を読むときには、ついつい「音にして読」んでいます。このブレーキを外すだけであなたの読むスピードは一気に上がります。そのために必要なのは、ちょっとした考え方の転換です(詳しくは18ページ参照)。

あと一つの「今すぐわかろうとしないで読む」も含め、速読技術を発揮するのに訓練は必要ありません。必要なのは日々の読書・勉強のなかで、「ついつい音にしてしまう」「今すぐわかろうとしてしまう」クセに気づき、修正し続けること。その点、本書には速読解説が組み込まれているので、自然と速読技術を習得できます。

そして、速読技術以上に大事なのが「ストック(記憶)」です。今こうして文字を認識し、理解できているのは、あなたに日本語の「ストック(記憶)」があるからですよね? 当然のことですが、このことが速読、とりわけ理解・記憶を伴う「本当に使える」速読には非常に重要になります。ほとんどの速読法がこのストックを無視、ないし軽視しているように思います。これが勉強に使えそうで使えない大きな原因なのです。

この「ストック(記憶)」は、ちょっとした発想の転換で誰でもフル活用できます(詳しくは16ページで紹介します)。

もちろん、速読以前に大事なのは内容の良さ・読みやすさですが、そこもご安心ください。本書の核となる日本史の執筆者は東進ハイスクールのトップ講師として大活躍の金谷俊一郎先生です。弥生時代から現代まで、約2000年にわたる歴史が論理的にわかりやすくまとめられており、内容自体が早く読めます。

しかも、各章のはじめにある「4コマ漫画」で、素早くその時代の概要をつかみ、なじむ工夫がされています。これがあなたの「ストック」となり、速読を加速させてくれます。

さらに、BIPROGYと大日本印刷の技術協力による特殊レイアウト=「読書アシスト」が、あなたの読むスピードを最大2倍速まで上げてくれます。これがあれば、もう鬼に金棒です。

今すぐこの本を速読しながら、日本史を学んでいきましょう!
監修 宇都出雅巳

おわりに

さて、『速読日本史』はいかがでしたか? 金谷先生の論理的で流れるような文章、読みやすさの粋を凝らした「読書アシスト」のレイアウト。一気に引き込まれて、あっと言う間に読み終えたでしょう。「はじめに」でご説明した二つの速読技術もお役に立てたと思います。

しかし、あなたが理解・記憶も伴う、本当に使える速読をするのであれば、ここからが大事です。顔を上げて『速読日本史』の内容を思い出してみてください。また、目次だけで内容を語ってみてください。

おそらく、思っていたほどには思い出せない、語れないことに気づかれたでしょう。人は「忘れる生き物」です。また、すぐに「わかったつもり」になります。「あれ、何だっけ?」と問いを持ちながら、くり返し読んでいきましょう。すでにストック(記憶)が蓄えられていますから、最初よりさらに速く読めます。また、最初はピンとこなかったことも、「あ、そういうことか!」とわかるようになってきます。

本書で速読の原理を知り、実践したあなたは、もう「速読できる人」です。論理的でない文章や従来のレイアウトであっても、本に書き込むことで、あなたなりの読みやすい文章、レイアウトにしていきましょう。そして、速読技術、「ストック(記憶)」の力を使うことで、どんな本でも速読できるようになるのです。

監修 宇都出雅巳

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